
古代ローマ帝国の人口・財政・官吏・役人などの各種データ
ローマ市の
人口とローマ市民人口
紀元14年以降ブリタニア、マウレタニア、トラキア、ダキアなどが獲得されている。しかし人口が稠密であったとは考えられない。大都市はアレクサンドリ ア、アンティオキア、カルタゴなど |
紀元14年のローマ帝国
人口推計
「古代ローマを知る事典」によると、アウグストゥス治世末期の5400万という数字は過大であり、最近では4550万程度と見積もられているとのこと。その後、人口は漸増し、紀元164年には6130万に達したとの研究があるとのこと。紀元164年頃に最大人口に達した後、パルティア遠征で持ち帰った伝染病が人口に大きな打撃を与えたと考えられ、164年頃が最大だとされているとのこと。「古代ローマを知る事典」でも、上記表のように、14年と164年の双方について、地域別の集計表が掲載されているが、ここで掲載する趣旨(全体的な傾向を知るという)としては、基本的には上記表をあまり変わらない為、上記表の更新は行わないことにしました。 「古代ローマを知る事典」では、平均寿命についても詳細に紹介されており、墓の碑文や墓の遺骨などの研究によると 男は20代前半、女性でも25歳くらいが平均年齢だったと考えられるとのこと。ただしこの数字は、30%程度と見積もられる乳児死亡率を含んでの話であって、15歳まで育った後の平均余命で考えると、、男は32年、女は34年くらいの余命があり、死亡率の高い少年期を過ぎれば、大半が40代後半まで生きることができた模様。死亡率は高かった為、人口を維持するには、女性1人あたり5名程度の出産が必要で、上流社会の女性程、少子または、子無しという傾向だったらしい(貧乏子沢山、あるいは高学歴程少子化となるのと同じ傾向に思えます)。因みに、この「余命表」は、0歳から80歳くらいまで5歳刻みで作成されており、非常に詳細な資料となっています。
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【財政:税収】 |
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□歳入 |
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ローマ市民は間接税のみ、非市民は直接税。ただし税率は属州毎に相違する。征服前の
税率に準じているため。課税対象も収穫、農地面積、資産などばらばら。徴税の責任者は各属州の財務官だが、実際の徴税は徴税請負人という民間業者または都
市に委託。 税率は固定。ローマ市民には5%の相続税。
帝国財政は皇帝の私財と公共財の区分は無かったため、皇帝の家宰がそのまま国家管財人になっていった。 ガリアとエジプトの税収合計7000万との情報がある。この場合、ガリアとエジプト人
口合計は約1000万人なので、税金は年間たったの7セステルティウスということになる。実際には奴隷などは除外されたため、奴隷人口を30%(属州では
もっと低かったかも知れない)としても、10セステルティウス(約3300円)程度にしかならない。しかし、税金は帝国政府だけではなく、各地方都市の運
用のためにも徴収された筈なので、実際にはもっと高額だったと推測される。 |
| 14年頃 |
86年頃 |
150年頃 |
211年頃 |
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| 軍団費 |
2億4705万 |
4億40万 |
6億4300万 |
6億6060万 |
| 文官費 |
7500万 |
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| 貧民救済費 |
4400万 |
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| 建築費 |
2000万 |
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| その他 |
5000万 |
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| 合計 |
8億3200万 |
□GDP
「古代ローマを知る事典」からの引用ですが、書籍が手元になく、記憶だけから情報を記載していますので、あちこち矛盾や不明な点がありますが、一応参考情報として記載。詳しくは、「古代ローマを知る事典」をご参照ください。
算定根拠は、当時のローマ人1人あたり、1日1Kgの小麦を消費する、小麦1モディウス(6.55kg)、小麦1キロが1.83アスという各情報から、年間365日で紀元100年頃の人口6000万人とすると、約2000万トンの小麦が必要となり、小麦4.37kgで1セステルティウス、1トンで228セステルティウスとなることから、2000万トンで90億セステルティウスとなり、更に小麦以外の農産物や工業・サービス業を含めて当時のGDPを120-135億セステルティウスと計算したもの(今計算すると、2000万トンでは50億セステルティウスにしからならないので、記憶が間違っているかも知れない。そのうち確認してみます)。
【行政】
□元老院議員 600名(財産資格100万) 騎士(財産資格40万)2万名
□帝国官僚300名程度
首都の政務官は無給/属州総督・官吏は有給(例1世紀末アフリカ知事100万、属州数40で合計4000万か)
属州官吏
【軍隊】
□軍団構成(1世紀末)
歩兵5000〜6000名、騎兵120名
軍団=10個大隊=30個中隊=60個百人隊+補助軍団(属州民兵、25年勤務後に市民権獲得。軍団とほぼ同数)
指揮系統
総督-軍団長-副官-首位百人隊長-百人隊長
□構成人数と経費
| 14年頃/年収 |
86年頃/年収 |
211年頃/年収 |
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| 正規兵(平均5000人) |
25軍団(12万5千人)/900 |
30軍団(15万人)/1200 |
33軍団(16万5千人)/1800 |
| 近衛兵 |
4500人/3000 |
4500人/4000 | 9000人/6000 |
| 首都警備隊 |
1500人/1500 |
2000人/2000 |
4000人/3000 |
| 消防隊 |
7000人/900 |
7000人/1200 | 7000人/1800 |
| 補助軍団 |
15万人/750 |
19万人/1000 |
19万人/1500 |
| 総計 |
28万8000人/2億4705万 | 35万3500人/4億40万 | 37万5000人/6億6060万 |
-参考資料
「パピルスが伝えた文明」 箕輪成男 出版ニュース社
「文明の人口史」 湯浅 赳男 新評論
「ローマ帝国愚帝列伝」新保 良明 講談社
「年代記」 タキトゥス 岩波文庫
「古代ローマを知る事典」 長谷川
岳男 、樋脇 博敏 東京堂出版
「ローマ帝国 A very short introduction The Roman Empire」 クリストファー・ケリー岩波書店