建設反対の理由
東急不動産との話し合いで、これ以上の譲歩を引き出すのは不可能であろうと判断した住民運動は、譲歩項目を守っていただく変わりに建設反対という主張を取り下げるが、記録として反対理由を下記に残す。
「問題点早わかり表」
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ビルが大きすぎる
段差のある敷地で実質地上階を地下扱いにすることで容積率は上限の160%をはるかに超え、住宅地では本来ありえない240%を確保。最短で他の敷地との境界線から70cmしか離れていない。道が細いこの地域での総住戸数112戸は異質であり、災害時等には危険である。
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ビルを規模を縮小出来ないか?(住戸数を減らすなどして。)
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条例上このビルは問題ない。計画を変えるつもりは無い。
交渉の末、セットバックを敷地境界線から100cmに、総住戸数も97戸に変更。
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ワンルームタイプが多すぎる
総住戸数112戸に対し、ワンルーム形が83戸以上(約75%以上)。ファミリータイプ住戸はわずか11戸と東急も認めている。(その他の部屋は条例上ワンルームではないが、実際大型ワンルームの可能性が高い。詳しくは「問題物件の詳細」ページへ。)これは犯罪のおきやすい環境であり、入居者も社会的責任感に欠ける可能性が高い。
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ファミリータイプの部屋を増やしてほしい。
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条例上必要とされる最低限のファミリータイプ住戸数(11)は確保している。計画を変えるつもりは無い。
交渉の末、ファミリータイプが26戸、ワンルーム等が71戸に変更。
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駐車スペースが不十分
最低でも112人が住むであろう巨大マンションに駐車場スペースは共用の1台分だけ。これは引越し業者、配達業者等が使うスペースなので、居住者用の駐車場はゼロ!バイク置き場も無く、迷惑駐車につながる危険性が高い。
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戸数に見合った駐車スペースを確保してほしい。
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条例で定められている最低限は確保しているので問題ない。
交渉の結果、変更は無し。
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管理体制が不十分
常駐可能な管理人室が無い為、時間帯によっては管理人不在となれば、防犯や騒音の面で管理が行き届かなくなる。
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管理人を24時間体制で常駐させてほしい。
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8月21日の説明会で「管理人は24時間体制とする」と約束した。(これはビルを売った後の管理会社の問題。約束したと言っても法的拘束力は無い。)しかも管理人室は狭いまま、条例上必要最低限の広さ。
総住戸数が100戸を下回ったので条例上24時間管理は義務付けられなくなり、8時間体制へと変更された。
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責任所在があいまいになる
建て終わったら東急不動産はこの物件を売却する可能性が高く、上記等の問題の責任追及がしにくくなる。
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建てたあとも一括所有、一括管理としてほしい。
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8月21日の説明会で「一括所有、一括管理」を約束した。(これはビルを買い取った側の負担になり、東急ではない。約束したと言っても法的拘束力は無い。いずれにしても売却の意思は明確になった)。
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その他
日照権の問題、地下水や地盤の問題(周辺の地盤沈下等、土砂災害)、地域の「少子化」に繋がる懸念、etc.
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地層等の調査は十分したのか?
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必要だと認識していないので、調査はしていない。
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東急のガイドライン違反?
都市部において、既存の住環境をその地域の「環境」として捉えるなら、この建設計画は東急不動産の掲げる「環境基本理念」と「環境ガイドライン」に反しているのでは?
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基本理念やガイドラインと矛盾しないように計画を見直してほしい。
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法を守っているし、省エネ対策もしているし、環境基本理念とガイドラインに沿った計画になっている。
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以上の問題点と回答を見ると、一環して見えてくるのが東急不動産の「条例に違反していなければ、なにを建てても良い」という姿勢である。今後、粘り強く交渉していく必要が有るが、どの位本当に意味のある譲歩をしてくれるのかが重要です。8月27日の説明会で住民側から東急不動産に、より具体的は「要望書」を渡した。それに対する「回答書」が9月8日に届けられた。またもやゼロ回答に近い内容で、8月29日に建築許可が下りているので、ひどく強気な文章になっている。(ここをクリックして読めます)
「近隣住民の不安」
余丁町サンハイツ及び近隣の住民を対象に行われた意識調査で下記のような結果が出ています。(これは住民たちが実施したもので、東急不動産はその必要性を認めず、一切意識調査をしていない。)
[建物自体の問題]
日影(39%)・採光(50%)・圧迫感(72%)・眺望(67%)・風害(56%)・視界、窓先など(61%)・プライバシーの侵害(61%)・騒音、駐車場など(94%)・交通障害(94%)・環境悪化、防犯など(94%)・環境悪化、緑など(72%)・大気汚染、空調、車など(61%)・排水(11%)・ゴミ集積所(78%)・
防火(67%)・電波障害(72%)
コメント:ここでは日照権絡みはさほど高くない数値だが、他の隣接住宅にとってはもっと重大な問題になることは確か。
[工事による影響]
騒音(88%)・振動(83%)・安全(78%)・
交通障害(78%)・防犯(78%)・
大気汚染(61%)・水、土壌汚染(28%)・
地盤沈下(50%)・建物の損傷(39%)・
道路の損傷(67%)・出水、排水(44%)・
地下水脈の切断(44%)・
電波障害(67%)・ゴミ(72%)・
重機等の倒壊(72%)
コメント:最近日本列島を襲っている異常気象を考えると、大雨・洪水対策をどのように考えているのかも明確に回答を求める必要がありそうです。
[完成後の影響]
建物用途、ワンルーム、テナント(72%)・駐車場(100%)・出入りの車と歩行者
(83%)・設備装置(39%)・広告看板(39%)・美観(61%)・騒音(89%)・電波障害(78%)・共同受信施設(33%)・防犯(89%)・
雨水(22%)・水道圧、水道容量等(22%)
コメント:やはり駐車場の問題やその他「管理体制」や「責任所在」に対する懸念が目立つ。あとはこの付近のインフラに対する悪影響。
[その他]
居住者のタイプ(89%)・町会加入の是非
(44%)・既成街区との調和(61%)・景観(56%)・車の出入りの時間(72%)・
駐車違反(89%)
コメント:巨大ワンルームマンションにはどんな人が住むのか...ここが犯罪の巣になったり、この町が歌舞伎町や上野のベッドタウンになるのは地元住民の意に反している。
[アンケートの結果]
lすぐ近隣といえる住民は約30%前後のアンケートとなっている。
lしかし入居者・駐車違反・防犯・工事振動・工事騒音・工事安全・交通障害・ゴミ問題への意識は80%程度以上に住民の懸念が存在する。
「建設業者の二面性」
おそらく我々の大半はこの一件以前は東急不動産をもっと立派な企業だと思っていた。しかし今回の開発及び住民への対応を見ると、「おそまつ」の一言に集約される。なぜなら、言っていることと、やっていることが、あまりにも違うから。
[東急不動産の環境基本理念
]
- 一私たち社員一人ひとりが、「環境との共生」を目指します。
- 一私たちは、持続可能な社会の発展に貢献します。
- 一私たちは、美しい生活環境を創造し、発信します。
- 一東急不動産は、「エコライフプロデューサー」を宣言します。
[東急不動産の環境ガイドライン
]
- 全ての法規を遵守し、「環境との共生」に配慮した事業活動に積極的に取り組み、あらゆる生活空間やサービスに取り入れ、社会に提供する。
- 事業活動における環境負荷を把握することに努め、限り有る資源やエネルギーの有効活用を推進し、環境負荷の低減に貢献する。
- 企業として社会や様々な事業活動のパートナーに働きかけ、共に「環境との共生」の実践に向けた努力を積み重ねていく。
- 私たち社員一人ひとりが、「環境との共生」の意識を培うことで、真の「エコライフプロデューサー」を目指す。
[住民の主張 1]
- 都市部における環境とは、地域住民で形成される住環境そのものである。
- そのことから「環境との共生」を謳っている東急不動産の開発ガイドラインと、閑静な住宅街にワンルームマンションを建築する当計画とは理念が一致しない。
[東急不動産の回答 1]
- 事業主の基本理念・環境ガイドラインに沿っているか?→弊社の事業に対する基本理念は各種法規を遵守し、それぞれ異質な条件の中で省エネや廃棄物対策などの環境に配慮した良質な住空間を創造することであり、本計画におきましても屋上緑化・産業廃棄物の再利用・廃棄物の減量化等の取り組みを行うことにより、基本理念・環境ガイドラインに沿った計画であると認識しています。
[住民側の反論]
- 環境とは住民が形成するものと主張しているのに、それに対する返答になっていない。
- ガイドラインの件は、緑化などハード的な意味でなく住民がつくってきた住環境のソフト的面である事は一回目の話し合いで申し渡している。
- 法規に準拠するなら、近隣住民にきちんと説明会を開いて且つ良好な関係を形成した計画を立てるべきである。
[住民の主張 2]
- 事前説明が無くワンルームマンションに関しては受け入れられない。
112戸の巨大マンションに対して法令が定めていないからと言って駐車場が共用一台分しかないのは、我々の持続する社会の発展を妨害している。
[東急不動産の回答]
- 本計画地を購入する段階で当該地の市場調査を行い本計画が事業化するのの最適であると判断しましたので、計画見直しはご容赦お願いします。又ご指摘のあった建物完成後の管理につきましては、皆様とも今後継続して協議を行い、合意事項につきましては売却先並びに賃借人の方に承継することによりトラブルが発生することがないよう対応して参ります。
[住民の反論 1
]
- 用地買収は平成18年3月3日で、これ以前に住民の意識調査は行われていない。
- 当該計画を立案する前に住民に対して意識調査を行い、反対運動が起きるかどうか検討することもしていないのか?
- 当該計画は単に一業者の儲け主義の建築計画ではなく、規模からすると開発の一端である。これに対して事前の意識調査が行われない理由は何か?
[住民の反論 2]
- 開発前に余丁町町内会長と半径100m範囲内の住民に対する計画説明を求め了承したにも拘わらず、東急不動産は当初余丁町サンハイツ住民に対してのみしか説明会を予定していなかった。
- 近隣住民に対しては、計画のコピーを配っただけで当初着工しようとしている。
[東急不動産に対する質問 1]
- 現在居住している住民は、環境を形成する要素ではないのか?
- 事前調査は十分行われたのか?
- 当該計画は住民の認識では東急不動産のガイドラインに沿ってないと考えられるが、社長のコメントを求めているのに返答がないのはなぜか?
- 計画説明を近隣住民にしようとしたのか?
[東急不動産に対する質問 2]
- 8月末に着工とあったが、建築後の管理体制についての具体的な申し入れもなく何ら合意事項もなく工事協定すら結ばれていない状況で、強制着工するつもりか?
- 住民側が少なくとも紳士的に真摯に話し合いをしようと努力しているのに対し、東急不動産は話し合うつもりがないのではないか?
[東急不動産に対する最終質問]
なぜ住民がワンルームマンションに反対しているか理解しているか?これだけの反対運動および問題意識の高まりの中で、ワンルームマンション建築を強行するのか?
「少子化に拍車がかかる」
日本は「少子化」という名の爆弾を抱えている。少子化の何が悪いのかは、ネット上でも大量の資料が存在するので、ここでは詳しくは述べませんが、その資料によれば、「少子化の主な直接原因は、晩産化の進展による女性一人あたりの生涯出産数の減少」とある。さて、この出産率の減少について、女性の社会進出によるライフスタイルの変化等、色々原因はあげられていますが、今の日本は「子育てをしにくい環境である」ということも大きな要因なのではないでしょうか。ニュースを見ても、子供を狙った犯罪が後を絶ちません。交通量の増加で、子供を巻き込んだ交通事故も増える一方。公園も、若者やホームレスやカラスのたまり場になっていて、安心して子供を遊ばせる場とは言えなくなっています。統計学的に見て新宿区はどうなのか分かりませんが、あまり高得点は付けられないのではないでしょうか。そんな中、余丁町は有数の閑静な住宅地であり、親子連れをよく目にします。代々この町に住んでいる家族もたくさん居ます。それなりに問題も有り、改善の余地も有りながらも、この町は多くの人にとってのホームタウンであり続けました。しかし、そのど真ん中に独身を対象にした巨大ワンルームマンションが建つとどうなるのでしょうか?犯罪、騒音、迷惑駐車、ゴミ等の通常考えられる問題の他、歌舞伎町や上野からの風俗や反社会的団体の侵入も可能性として視野に入れておく必要があるでしょう。言わば「歌舞伎町のベッドタウン化」です。近隣の家族たちは、そんな「危険」な環境に子供を置いておくでしょうか?「何かがあってからでは遅い」という気持ちから、より良い住環境を求めてこの町を出て行く家族も当然いるでしょう。これが少子化、余丁町バージョン。このような既存の住環境を無視した開発は国や自治体に阻止していただきたいところですが、彼らも今の法律では出来ることが限られていると言う。やはり「自分の町は自分たちで守る」しかないのでしょうか。悲しい現実ですね。
自分の子供たちを守れない国は滅びる
- 歴史がそれを物語っています。日本がそうならない為にも、今余丁町で、そして日本全体で、利益主義の開発業者の手によって何が起きているのかを、国を運営する方々に理解しておいていただきたいものです。
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