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―海外に住む子ども達の心の健康をサポートする臨床心理士の会―

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 海外にどれくらいの日本人の子ども達が暮しているか、そして、その子ども達の多くが通っている日本人学校や補習授業校について、ご存知ですか?

 ある日こんな相談が届きました。海外の大都市の日本人学校に通う小学生の保護者の方からです。
 「3年生の息子、5年生の娘を連れて、この4月に日本からこの地に赴任してまいりました。日本にいる時に息子は、ちょっと元気すぎるくらい元気で、先生に注意を受けることも娘の時よりは多かったと思います。こちらの日本人学校に転入して1ヶ月、息子は新しい環境に慣れないのか次々に問題を起こしました。学校の話では、息子は切れやすく、一旦切れると机やいすを倒したり、友達に殴りかかったり・・・と、手がつけられないそうです。送迎のバスの中でも、狭い車内でちょっと肩が触れたと言っては怒鳴るなど、小さな子ども達は怖がっているとの事でした。(中略)学校からは、日本に帰り、きちんと専門機関の診断を受けてきて欲しいと言われていますが、どうしたらよいでしょうか。(後略)」

 この相談を受け、日本での相談機関を紹介し、受診結果に目を通し、ご両親と話し合い担当の先生に対応のアドバイスをさせていただきました。しかしそれから1ヵ月後、この息子さんは「状態が改善されない」こと「本校では適切な対応が出来ない」事を理由に通学停止となりました。そして、母親と子ども達が帰国し、家族がバラバラに暮すこととなってしまいました。

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 海外の日本人学校や補習授業校は私立学校です。現地ではことばや文化の違いもあるため、日本国内の学校のように専門家のサポートを得る事は容易ではありません。教職員の方々は、専門家のサポートや情報の少ない中で、ご苦労されていると聞いています。

 現在、5万人以上の学齢期の日本の子どもたちが海外で生活をしています。また、海外に長期間在留した後に帰国する子どもたちは平成16年度には約1万人となっています。日本国内においては、子どもたちの心の健康のサポートにスクールカウンセラーの配置、子ども電話相談の設置など様々な取り組みが展開されています。

 海外に暮す子どもも、日本も国内と同じように、心の健康のサポートをうけられたら・・・。スクールカウンセラーとして子どもたちの日常と関わる臨床心理士たちの日々の語らいからこの会が立ち上がりました。

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