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遂行機能障害
遂行機能とは日常生活における様々な場面において生じる問題や課題に対して適切に反応し、それらを上手に解決していく能力です。人間の持っている最も重要な機能であり、さまざまな高次脳機能を統合し活用していく機能と言えるかも知れません。また、前頭葉との関わりが非常に強い機能である事もよく知られています。

詳しくはこちら;遂行機能障害について

遂行機能障害の訓練では料理を作るなど日常生活における具体的な行動が訓練になると思われますが、それ以外にも机上で出来る訓練はあると思います。ここではそういった訓練課題を紹介したいと思います。

@ナンバープレース
ナンバープレースは(以下、「ナンプレ」と略します。)解いていく過程で縦、横、ブロックなど、視点を変えながら数字を推理する必要がある為、setの転換に障害があると解いていく事が出来ません。
また、以下に紹介している課題は全て「仮に数字を入れる」必要のないものばかりですが、抑制のきかない状態ではそれが守れません。注意の持続も重要ですが、負荷がかかりすぎる事も多く、様子を見てストップをかける事も必要となります。
いきなり9×9は難しいのでpreナンプレなどから始めるなど、患者さんの状態に合わせたチョイスが必要です。また、紹介しているKGAMPというソフトは初期配置の数字の数をセレクト出来るので、数を多くすれば注意障害の訓練としても十分使えます。
A推理ロジック
推理ロジックについては「推理ロジックとは」をご参照下さい。
ブログでも触れましたが、遂行機能障害のある患者さんにとってこうした課題も難しいようです。
ナンプレと違い、「言葉」を介した訓練素材です。失語がないにも係わらず、問題の文意を上手く読み取れない。もちろん患者さんによって反応は異なるとは思いますが、読み取り時点で間違う、裏の意味が取れない、マトリクスに正確に○×がつけられない、一度問題を確認した後に改めて問題をみた時に以前の「判断」に引きずられる、など、様々な問題が発生してきます。特に患者さんに「声に出して問題を読んで下さい」、「○、あるいは×をつける時には、なぜそう思ったのかを声に出してからにして下さい」という指示を与えておくと、「なんでこうなるの?」というくらいにミスが際だってきます。
また、一度セラピストと一緒に解いた問題でも、改めて行うとまた同じミスをしたり、逆に以前の思いこみがまた現れたりします。患者さんによっては再度行う事は逆効果になる事もあると思います。

Bペーパークラフト
お勧めホームページで紹介していますが、ペーパークラフトは身体に麻痺がないことが前提となります(ケースバイケースです)。注意障害がある場合などにはケガにも注意しなければなりませんが、「一つのものを作り上げる」という遂行機能を評価したり訓練するには結構有用な課題です。
工作の難易度はもちろん、説明書をきちんと見ながら作るかどうかという部分でも評価・訓練が可能です(但し、元キャラがありますので注意が必要です)。段階付けが難しいのですが・・・。
*TMTに関して;私の調べた事を少しまとめてみました。→TMT(トレイルメイキングテストについて)

pdf 説明
推理ロジックとは
推理ロジック簡単
あまり適切な問題ではないかとも思いますが、私なりに作った物なのでご容赦下さい。
推理ロジックについては「推理ロジックとは」をご参照下さい。

2010/12/11追加

ナンプレKGAMP版 お勧めフリーソフトのページで紹介した「KGAMP」というフリーソフトで作成したナンプレを50、46、40、35、30のヒント数でそれぞれ2枚ずつ添付しました。
このサイトでの公開を快く承諾して下さった「KGAMP」の作者である「くろさわ」さんに感謝です。

2008/8/31更新

4x4ナンプレ 4x4サイズのナンバープレース(数独)です。通常のナンバープレースは9x9のサイズですが訓練として使うにはレベルの高さがネックとなる為、独自に作成してみました。先のpreナンプレは縦・横でしたが、今度はそれに加えてブロックでも考える必要があります。

2008/8/26追記
通常の9×9ナンプレについてはお勧めフリーソフトに「KGAMP」というフリーソフトを紹介させていただきましたのでご参照下さい。
                                        2007/11/15更新
preナンプレ ナンバープレース(数独)は1〜9の数字を9×9のマスの中に縦、横、3×3のブロック内に重複しない様にして入れていくパズルです。このパズルを解くためには縦、横、あるいはブロックでといった形で見方を様々に変えていきながら時間をかけて、論理的に当てはまる数字を推論していく必要があります。こうした機能は遂行機能を考えていく上で重要なプロセスの一つと考えますが、いかんせん課題自体がかなり高度であり段階付けを考える上ではそれよりワンランク下の課題が必要と考えて作ったのがpreナンプレです。

2×2の「2つのマス」から始めて「3つのマス」、「4つのマス」と進めていきます。大切な事はtrail & errorではなく必ずやり方を覚えて論理的に解いていく事です。当てずっぽうで数字を入れる事は絶対にしてはいけません。

遂行機能障害のある方は まずやり方がきちんとマスター出来ませんし、注意しても当てずっぽうで数字を入れてしまいがちです。訓練課題を与える方にもかなりの忍耐が必要となりますので注意して下さい。

なお、私の力不足でいくつかの課題で同じ「解答」を使っている場合がありますがご容赦下さい。また、同じ課題でも簡単すぎないレベルであれば何回もチャレンジ出来るところがこの課題の面白いところかと思っています。

2011/1/29更新

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