古野三宝荒神宮(ふるのさんぽうこうじんぐう)

香椎2丁目23-17、香椎高校の先に通称「古野荒神山」と言う小高い丘に鎮座され、祭神は三宝荒神(さんぽうこうじん)。三宝荒神とは仏教での仏(偶像)・法(理論)・僧(人材)の三宝を守る守護神です。

不浄を忌む荒神様は、人が不始末によって起こす火事を悪として特に嫌っていました。そこで奥津彦神(おきつひこのかみ)・奥津姫神(おきつひめのかみ)という「火の神様」と神仏習合し、竈(かまど)や炉を守る神様となったのです。

江戸時代には荒神さんと呼ばれ、同じく神仏習合した弁財天さん、そしてお稲荷さんと共に三大庶民信仰として親しまれていました。民間では台所の竈(かまど)の近くに神棚を設け、祀られることが多かった。 

 

 

 明治初期の神仏分離において、いつしか村民の心から離れていったのですが、香椎宮が宮の近くに祠を移し、お祀りしていたのです。昭和60年、香椎宮神職の努力により再びこの地にご遷座されました。

香椎の町の中でも交通の不便な場所に鎮座されているが、香椎で火を使う飲食業を営んでおられる皆さんには是非一度お参りしてほしいと思っています。火事を起こすと自身の財産も失くすし、近隣にも迷惑をかけます。これは一般家庭も同じです。お参りすれば、火事が起きないのでは無く、火事を起こさない注意力を高めてくれます。

 

 

 

 うっちゃんの提案は(出来るのかどうか分からないが)、この荒神様を香椎宮内にもう一度遷座させたらどうかと言うことです。先ほどの三大信仰のうち、弁財天様、お稲荷様は既に宮内に鎮座されていますから荒神様に来ていただければ参拝者にも喜んでいただけるのでは、と思っています。三宝荒神宮は住宅街の中にあり交通が不便です。駐車場も無いし・・・。香椎宮内だとその利便性からしても喜ばれるのでは・・・・。

 

三宝荒神宮でもう一つ紹介したい物があります。招霊の木(おがたまのき)です。古事記、日本書紀にも神の木(花)として記されています。天孫降臨(てんそんこうりん)の地は筑紫の国、この九州です。以来、神事に使用される神の木(玉串など依り代)として用いられてきました。ところがこの招霊の木はモクレン科で南方系なのです。神社が九州から大和、またその北へ広がるに従い招霊の木が分布していません。そこで代替品として用いられたのがツバキ科の榊(さかき)なのです。榊は日本全国に分布していますので、文字のとおり神の木(榊)として現在に至っています。

 

(招霊の木)

この招霊の木をここ三宝荒神宮で見ることが出来ます。現地に行くと、その木に「招霊の木」と書かれたプレートが吊るされていますから直ぐに分かります。実は皆さんはこの招霊の木のデザインを、日頃当たり前のように見ていたのですよ。一円玉の裏面に木の枝が描かれています。葉っぱが8枚。これが招霊の木です。一円は日本国貨幣(円)の最小単位です。額は小さいが経済の基本の基本なのです。一円を無駄にしてはいけない、と言う神の教えが「招霊の木」で表されているのです。神様をお招きする一円玉、一円玉の円は丸くおさまる「円満」にもつながります。

 

 

高千穂町の町の木が「招霊の木」です。神の町としてぴったりですネ。招霊の木は2月〜4月に白い花が咲き、10月ごろ結実し、鈴なりのその実が割れて種が見えます。神社の巫女が神楽を舞うとき、手に持っている「鈴」の原型が招霊の木の実だと伝えられています。

うっちゃんは本当は「招霊の木」とその代替品である「榊」の葉っぱの区別がつかないのです。もしかしたら近くの他の神社にもあるのかも知れません。しかし今のところ香椎の古野三宝荒神宮と久山の天照大神宮でしか探し出せていません。火の元安全をお祈りに行ったときに「円満」の木(招霊の木)に触れてみましょう。これも香椎浪漫です。

(特記)その後 香椎宮内にも招霊の木(おがたまのき)があることが判りました。「香椎宮探訪」の「香椎宮小散策」で紹介しています。

 

 

 

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