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リスク管理

企業は、何をきっかけにして存続が危なくなるかがわからないため、 ありとあらゆるリスクを想定し、 管理下に置こうとする文化が発達しつつあります。

いろいろな分野のリスクで、「リスク管理」を見かけますが、 このページのリスク管理とは、経営におけるリスクの管理です。 とはいえ、経営以外のリスクにも参考になる内容です。

リスク管理は、「リスクマネジメント」と呼ばれることも多いです。 また、非常時への備えを強調した言い方として、 「危機管理」と呼ばれることもあります。

リスク管理の ISO規格ISO31000 です。

リスクの洗い出しや、優先順位の決定の手順は、 信頼性工学 の手法が転用されています。

リスク管理は2本立て

リスク管理は大きく分けて2つの部分からできています。 リスクだと思っていたことが、起きていない時と、起きてしまった時の2つの場面の管理です。 言い方を変えると、通常時と異常時とも言えます。 この分け方は、 異常状態の工程解析 と似ています。

通常時にやること

異常時にやること

異常時の動きは、「危機管理」とも呼ばれます。 やることは、対策本部の設置や、被害拡大の防止、マスコミへの対応、等です。 起きて欲しくないことが起きてしまった場合の基本的な動きは、通常時に決めておく必要があります。

本当は、危機を未然に防ぐことが一番大事なのですが、それは、あまり世の中の人は見ていません。 品質の分野と同じで、問題がないことは、当たり前と考えられています。

一方、危機が起きた時の動きは厳しく見られていて、ちょっとでも不適切な点は、非難の的になります。 (ちなみに、何も行動しない人が、行動した人を批判する時は、安易な論調が多いように思います。)

保険

リスクは確率的に起きるため、 一人一人については、起きるか起きないかを当てることができません。 しかし、大勢の人については、その内の何人で起きるかについて統計的に推測できます。 つまり、確率論ではなく決定論としてリスクを扱えます。

この性質を利用するのが保険です。 大勢から少しずつお金を集めて、起きてしまった人にあげる仕組みは、 こうして成り立っています。



参考文献

JISQ2001は、日本の規格です。 ISO31000が2009年にできたので、廃止されたそうです。

リスク管理

ISO認証取得とリスクマネジメント構築」 久木田育穂 著 日刊工業新聞社 2002
リスク管理手法として、 環境・品質のISO と、OHSASを捉えなおした本です。 環境と品質のISOは、認証取得後の行き詰まりが問題視されますが、 今後の環境と品質のISOの方向性として 、リスク管理としての使い方を提案しています。


最新 リスクマネジメントが よ〜くわかる本」 東京海上日動リスクコンサルティング株式会社 著 秀和システム 2004
具体的なリスク管理の方法が、JISQ2001に沿って、体系的にまとまっています。
リスクの財務諸表への影響や、保険との関係、リスクとコストの関係も解説されています。


トータルリスクマネジメント」 べリングポイント戦略・業務改革チーム 著 生産性出版 2006
トータルリスクマネジメントとは、著者らの考える枠組みです。 個々の規制に対応する枠組みではなく 経営者にとって必要なリスクマネジメントは、すべて含まれる枠組みです。


保険

リスク・セオリーの基礎 :不確実性に対処するための数理」 岩沢宏和 著 培風館 2010
保険会社が保険料を決める時に必要な理論をまとめています。 滅多に起きないことなので、ポアソン過程を仮定した理論になっています。


要するにそういうことか 統計学の考え方」 浅野晃 著 プレアデス出版 2008
統計学の「なぜ?」を解説している本です。 保険、 疫学、 地震予知の中で統計学の考え方がどのように使われているかもあります。



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